手書メモ,手帳,データ等~残業代請求の証拠資料

前回もお話しましたが,
未払い残業代請求の事案で必ず問題になるのが,
未払い残業代に関する証拠
特に労働時間(残業時間)に関する証拠がどの程度あるのか,
という点です。

前回は,
労働時間(残業時間)を立証するための証拠としての典型的な例である
タイムカード,業務日報等
についてお話しました。

タイムカードや業務日報が手元にあれば,
労働時間(残業時間)の証拠としては相当強く,
労働者としては,
労働審判や訴訟も見据えて,
会社側と強気な交渉が可能となります。

しかし,
タイムカードや業務日報がない場合,
あるいは,タイムカードや業務日報はあるが,
会社側にその始業時間,就業時間の改ざんを強制されている場合,
労働時間(残業時間)をどのように立証するかが問題となります。

そこでよくあるものとして,
ご自分で毎日の終業時間等を記載されたメモ,手帳,
ご自分で毎日の終業時間等を入力されたデータ等,
が挙げられます。

当該メモ等に関しては,
その内容や作成経緯,他の補充証拠の有無により,
証拠力が高いものから低いものまで存在します。

まず,その内容としては,
1時間単位,30分単位で記載されているものより,
(例:19時30分まで勤務)
分単位の細かなところまで記載されていた方が,
(例:19時28分まで勤務)
信憑性が高く,証拠力も高いといえるでしょう。

もちろん,その内容につき,
他の補充証拠が認められれば,
さらに証拠力は上がります。

例えば,
会社アドレスからのメールの送信履歴を保管してあり,
その送信時間,内容等が,
ご自分で作成されたメモの終業時間と整合したり,
また,私用のメールでも,
「これから帰るね」などという送信メールと,
ご自分で作成されたメモの終業時間と整合する場合,
当該各メールは,重要な補充証拠となります。

あとは,
パソコンのログ記録や,防犯システムの記録など,
その時間に会社にいたことを示す証拠であれば,
それは全て,労働時間(残業時間)の補充証拠になりえます。

また,そのメモ等の作成経緯も一つの要素となります。
1ヶ月分まとめて作成するよりも,
1週間分まとめて作成する方が,
また,1週間分まとめて作成するよりも,
毎日作成する方がその内容の信憑性が高く,
証拠力も高いといえるのは当然のことです。
毎日作成した方が,時間も分単位等,細かく記載できるし,
メール等の客観的証拠とも矛盾が生じにくいでしょう。

以上では,
労働時間(残業時間)の証拠についてお話してきましたが,
証拠が全くないケースであっても,
会社側の対応次第では一定額の回収が可能なケースもありますので,
諦めず専門の弁護士に相談されることをオススメ致します。

また,専門の弁護士に早めに相談をすることで,
それ以降の勤務分の証拠を確保しておくことも可能ですし,
既に勤務した分についても,
どのような証拠が考えられるか,
時間をかけて相談,検討することができますので,
お早めのご相談をオススメ致します。

弊事務所では無料でご相談をお受けしておりますので,
お気軽にご相談ください。

残業代シミュレーション
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伊倉 吉宣
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伊倉総合法律事務所
〒105-0001 東京都港区虎ノ門3丁目7番5号 虎ノ門Roots21ビル9階
TEL:03-6432-4940
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タイムカード,業務日報等~残業代請求の証拠資料

弊事務所では,
数多くの未払い残業代請求の無料相談,ご依頼を受け,
対応して参りましたが,
全ての事案で検討する必要があるのが,
未払い残業代に関する証拠がどの程度あるのか,
という点です。

労働審判を申し立てたり,
訴訟を提起するためには,
裁判官が未払い残業代請求を認めてくれる程度の
証拠が必要になります。

労働審判や訴訟に至らず,
交渉+和解で解決できるケースであっても,
有利に交渉を進めるためには,
証拠が充実しているかどうかという点が,
極めて重要になります。

なお,証拠が全くないケースであっても,
会社側の対応次第では一定額の回収が可能なケースもありますので,
諦めず専門の弁護士に相談されることをオススメ致します。

未払い残業代請求の際の証拠としては,
支払われた給与を立証するための給与明細もありますが,
最も重要なのは,
残業時間(=労働時間)を立証するための資料,
があるかないかという点です。

今回は,
残業時間を立証するための証拠資料のうち,
典型的な例であるタイムカード,業務日報等につき,
ご説明したいと思います。

会社のシステムとして,
タイムカードを設けている会社においては,
そのタイムカードに打刻された始業時間,終業時間が,
労働時間を立証する重要な証拠になります。

タイムカードがなくても,
毎日,業務日報等の提出が義務づけられており,
そこに始業時間,終業時間を記載している場合には,
その業務日報等も労働時間に関する証拠となります。

ただ,タイムカードや業務日報等に記載された
始業時間や終業時間について,
会社側の指示で,
一定の時刻で打刻,記載を強制する会社も少なくありません。
この場合,そのタイムカードや業務日報等の証拠価値は,
極めて低いものとなってしまうでしょう。
なお,このような会社の取り扱いは,
従業員の労働管理という意味では,
極めて不適切,違法といえるものですが,
実際の労働時間の証拠にならないという点は変わらないので,
従業員個人の未払い残業代を請求するうえでは,
不利な事情と言わざるを得ないでしょう。

また,会社のシステムとして,
タイムカードや業務日報等は存在しているが,
会社側が開示してくれない場合もあります。
その場合,何とかしてご自分で手に入れていただくか,
弁護士に依頼後,弁護士から開示請求をしていくことが多いでしょう。

会社側は,タイムカード,業務日報その他の資料で,
労働者の労働時間を管理する義務があり,かつ,
労働者から出勤簿等の労働時間管理に関する資料の開示
を求められた場合には,
その開示要求が濫用にわたると認められるなどの
特段の事情のない限り,
保存している出勤簿等の開示義務を負っております。
(大阪地裁平成22年7月15日)
この点をうまく指摘し,
会社側からの任意の開示を求めていくことが多いです。

なお,会社によるタイムカード等の隠滅を防止するために,
裁判所を利用した証拠保全手続等も存在しますが,
手間も費用もかかるため,
従業員の立場では利用しにくい手続となっております。

以上のとおり,
正確な始業時間,終業時間が記載されたタイムカードや業務日報の
証拠としての価値は極めて高く,
労働審判や訴訟の際の重要な証拠となるだけでなく,
交渉を有利に進めるための武器にもなります。

タイムカードや業務日報がない場合,
タイムカードや業務日報はあるが,
会社側にその始業時間,就業時間の改ざんを強制されている場合等において,
どのような方法で労働時間を立証しているかという点については,
次回以降にご説明したいと思います。

疑問点等ございましたら,
弊事務所では無料でご相談をお受けしておりますので,
お気軽にご相談ください。

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