残業代(割増賃金)の計算方法の基礎

今日は,残業代(割増賃金)の計算方法を
なるべく簡単にご説明させていただきます。

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簡単にご説明する観点から,
一番ご依頼の多い,
月給制かつ所定労働時間が8時間(土日休み)の会社
を念頭におき,ご説明させていただきます。

なお,休日には法定休日(法律が定める休日)と
所定休日(会社が定める休日)があるのですが,
日曜日が法定休日の会社と考えることにします。

残業代は,「時間単価」×「時間外労働時間」×「割増率」によって
算出されます。
以下,順にご説明します。

1.時間単価

時間単価とは,
労働契約に基づく1時間当たりの単価のことを意味します。
要するに,1時間分のお給料です。

では,これは,どのように算出すれば良いのでしょうか。
結論からいうと,月給制の場合,
時間単価は,「月給÷1か月の所定労働時間」で導かれます。
月給を,
会社で定められている1か月の労働時間(1か月の所定労働時間)
で割ればいいのです。

1か月の所定労働時間は,
就業規則等で定められている場合はその時間,
定められていない場合は「1年間の所定労働時間÷12」で導き出します。
なお,1年間の所定労働時間は,
「1日の所定労働時間×1年の所定労働日数(1年の暦日数-1年の所定休日日数)」
で導き出します。
1日の所定労働時間は,
8時間以下と就業規則で定められていればその時間,
定めがなければ8時間となります。
基本的には,8時間のところが多いと思います。

なお,上記「月収」からは,
「家族手当」「通勤手当」「別居手当」「子女教育手当」
「住宅手当」「臨時に支払われた賃金」
「1か月を超える期間で支払われる賃金」等は除かれるという点には
注意が必要です。
これらに該当するか否かは,その手当の実際の性質によって判断されるので,
実際に計算する時は,専門家に相談する必要があるでしょう。

2.時間外労働時間

労働時間とは,
始業時刻から終業時刻までの拘束時間から休憩時間を除いた実労働時間
です。

現実に作業に従事している時間に加え,
作業の為に待機している時間,
いわゆる手待時間も労働時間に含まれる場合があります。
なお,休憩時間でも,拘束性が認められる場合には,
労働時間となる場合があります。

時間外労働時間の換算は,上記前提の会社ですと以下のようになります。
①1日8時間を超えて労働した時間
②週40時間を超えて労働した時間
→①+(②-①)=時間外労働時間
例えば,平日は1時間の残業,
土曜日に半日(4時間出勤)している場合を考えてみると,
平日に9時間,土曜日に4時間残業をしたことになります。
そうすると,①が5時間,②が9時間となり,
5+(9-5)=9時間,
これがこの週の時間外労働時間となります。

3.割増率

割増率については,
基本的には1.25をかけると考えて頂ければよいと思います。

ただ,深夜(夜10時以降)の残業や,
法定休日における残業だと,
割増率が50%となる場合がございます。
その場合には1.5を掛ける必要がございます。

ですので,厳密に計算する場合には,
異なる割増率のカテゴリーをそれぞれ作成し,
それぞれの労働時間を出したうえで,
時間単価を乗じるといった作業が必要になります。

4.おわりに

なるべく簡単に残業代の計算方法をご説明した関係で,
逆に諸々の考慮事項を省いてしまっており,
ここで記載したことは残業代計算の基礎の基礎です。
考慮事項や修正事項等は様々ございますので,
気軽にご質問いただければと存じます。

伊倉 吉宣
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伊倉総合法律事務所
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